@yuing__ の話

鬱になって休職したあと退職した人がtwitterでつぶやかないことを書きます。

2018年7月30日の話

地元が非常に涼しかったこともあり札幌の暑さですら若干バテています。目が覚めるとTシャツは汗で湿っており足も直射日光にあたって暑くなっていました。昨日は薬を切らしたこともあって薬なしで眠りについたのですがやはり中途覚醒やそのあと寝付けないなどが結構あり、ちゃんと寝れたのは朝の4時半ごろだったのでまだまだ薬に頼っていかなくてはいけない身体なんだなと思い知らせました。

寝不足特有の頭痛を引きずっているとスマホが鳴り飛び上がるように起きて電話に出ると専務からでした。今日2時ごろにはそっちにつくから準備頼むね、とのことでした。ついに今日かぁと思いながらベッドから離れ歯を磨きTシャツを脱いでそのまま洗濯カゴに投げ入れてシャワーに入りました。まとわりつくような気持ち悪さがすごかったので低めの温度のお湯でゆっくり洗っていました。実家では毎日湯船に入っていたのでシャワーは久々でした。

シャワーを出るとすぐにあのじんわりとする暑さがかえってきました。でも仕方がないので身支度を始めることにしました。お腹はあまり空いていなかったので申し訳程度に野菜ジュースを飲んでおきました。

面談ということでスーツを着ようかなとも思ったのですがあまりに暑くて嫌だったのでオフィスカジュアルの範囲に収まりそうなラフな服にしました。化粧など準備が終わり時間ができてTwitterをしていましたがどうも落ち着かない。テレビをつけてみてもどうも落ち着かない。言葉をうまく発せられるだろうか。私の言いたいことを全部伝えられるのか。そもそもどんなことを言われるんだろう。恐怖と不安に呑まれそうになりながらずっと椅子に座っていました。頓服薬である精神安定剤を気づいたら3錠口にしていました。

自分でも苛立つぐらいそわそわしていたのがわかります。それだけ今日が大事な日だということを理解していたからです。そうしていると改めて専務から電話がありました。あと10分で着くから待っててというものでした。意を決して部屋に鍵をかけマンションからでて車を待っていました。

少しすると専務の乗っている車が路肩に止まり横に乗って、と声をかけられました。助手席に乗ったあとスーツじゃ無くてすみませんといったらむしろスーツでこられたら俺が困る、と笑われてしまいました。専務と会うのはまる1ヶ月ぶりです。全く挨拶もできないまま私は会社をあとにしたので何を知っていて何を知らないのかわかりません。

 

病院はいつ行くんだ、最初はその問でした。薬が切れているのと書類を書いてもらう必要があるので明日か明後日にでもと思っていますと答えました。やっぱり薬がないと生活は厳しいのか、と続けられ今は自力で眠ることもままならないです。すぐ不安にかられてそのたびに頓服薬を飲んでいます。といいました。そうして専務がどこか店に入ってもいいけど目線気になるだろうし車の中で話すか、と言いどこに行くわけでもなく私の家を中心にぐるぐるまわるようなかたちでドライブをしながら面談が始まりました。

専務は正直俺はお前と上司を見ていて合わないんだろうなと思う。結構俺からも教えてやれと言ってるけどあいつお前放置してるもんな。お前も怯えて何も言えなくなってんだろ?と的を得たことを言われました。

私はそうです、そうなんです。基礎もできていないのに何も言わずにどんどん行ってしまう上司についていけなくて、そんな自分が嫌で、だからといってわからないことがわからなくなって、結局ため息をつかれてしまうんです。と答えました。そうするとだよなあ、あいつ自分の数字がある程度行けばそれで安心してるもんな。と同情してくれているのがわかりました。

言うに、上司が誰かを教えるというのは10年ぶりぐらいのことらしく、それも元々上司を教えていた専務がひっそりサポートしながらの指導だったので事実上私がはじめて1から教える人だったのだそうです。専務の時代は見て学ばせるようなものだったので上司もそれを継いだといえば納得は行きますがそれにしてもあいつは教えるのがすっげえ下手だからなあ…とつぶやいていました。

他に自分にとっての敵はいないか?と問われて先輩のことをいいました。そうすると苦笑したあとあいつはある種の病気だからな。お前はそれの被害者だ。と言われました。

先輩は随分捻くれている人間で周りが見ないふりをしているから成立しているだけでモンスター扱いされているようでした。何かのストレスを発散するかのように誰かにやたら当たるのだそうです。私の前は私の同期、その前は会社で浮いている元営業の社員さん。毎回風当たりを強くするターゲットを無意識のうちに作っているそうでした。

先輩がおかしいのはそうだけど仮にここじゃないにしろそういう人間は絶対居るからどうかわしていくかも学んでいく必要はあるな、と言われました。そして後から言われたのですが先輩が私に教えているのも彼女の自主的な行動で俺とか部長からの指示ではないとのことで驚きました。全ては先輩のなんでもできるんですというアピールの出汁に使われていただけみたいです。それでも専務はすごいできる人を10点だとしたらあいつは5点行かないぐらいだよ。なにか秀でてるわけでも何でもないから。と冷静に分析していました。

私は一番近くで教えてくだっているはずの上司にも声がかけれなくて先輩の機嫌も伺うばかりで同期も自分のことで手一杯だろうからと誰にも相談できないまま抱え込んでしまったんです。これがもう少し私が心を開けてたら良かったのかもしれませんが会社の人との距離感もわからなくて、出勤から退勤までずっと気持ちは張り詰めてて、全部が怖くて仕方なかったです。勇気を出して上司にどうあるべきなんですかと聞いても曖昧にされて意見を言ってもいい訳だと言われてそのたびにもっといいアクション方法はあったんじゃないかと、私が不出来なだけなんじゃないかとそうやって思ってたんです。意欲はあるのにそれが全然活かされなくて何も身について無くて本当に悔しくて悔しくて仕方なかったんです。と吐露しました。

専務の相槌もだんだんそうだったんだ、という同情にも聞こえるような相槌になっていくのがわかりました。

 

だから本当は診断書か何かを持って専務に相談しようと思っていたんです。そうじゃないとおかしくなってしまいそうだと自分で感じていたんです。その準備が終わる前に私はオフィスのど真ん中で泣いてしまったんです。それでも私の気持ちは上司や先輩には届いてなかったと思います。やり方は変えないというスタンスを保ち続けていました。だから遅くなったとはいえ会社の誰かにこの本心を伝えられてよかったと思っていますと半泣きになりながら私は話を続けていました。

そんな私を見たあとに そうか、仮にお前が戻ってくるとしてな、俺もあいつらより上の人間だから教えてもらう人を変えたりとかはまあ可能だと思う。でも同じオフィスに居るのは事実だぞ、きっとお前は繊細だから周りに今まで以上に気を使う。周りも言い方とかを気をつけなきゃなぐらいには思うかもしれない。いくらお前にとってその2人以外の人たちがよくたってメンタルのことで休んでいる状態を知られた上で戻ってくるのと新しい場所でやり直すのとではまた違うと思う。本当は専務としての俺はせっかくうちに来たんだから続けてほしいっていうのが筋なんだと思う。けど、俺という一人の人間の意見としてはお前が1番幸せになれると思う選択肢を自分で選んでほしい。まだ回復が難しそうなら社長に診断書を出して休職期間を伸ばしたっていいんだ。その上でやめたっていい。転職活動をしたって、実家に戻ったってそれは良いんだよ。それはお前の人生なんだから。まだ若いんだしうちに固執する必要はまったくないと俺は思う。

それに、これはお前や先輩や上司だけじゃなくてオフィスにいた人間がなにかアクションを起こせば変わったかもしれないある種の会社の問題だとも思う。例えば先輩とよく話す事務の子がそれとなくなだめたりその子がお前になにかを言ってやったらお前の気持ちは変わったかもしれない。部長だって同じオフィスにいるんだからその気になれば鶴の一声のように何だって言えたと思う。全部が全部お前が悪いわけじゃないからな。ただ、お前はやっぱり真面目すぎて抱え込んで脆くなってしまってるところがあるというか、弱い部分はあるわな。起業して自分の思い通りにでもしないかぎり、サラリーマンなら誰だってプレッシャーや嫌な人と戦っているのは事実だからそこは認めなきゃいけないと思う。俺だって役職捨てたいって思うこといっぱいあるし。そして会社に戻ってくるならそのメンタル面は完全に戻ったなという対応をせざるを得なくなるからそこらへんも考慮して考えてみて。大変だろうけどさ。

専務はそう言って若いしどうにでもなるよと笑っていました。そのときにああやっと会社の人が自分のことを見て話してくれたんだというその事実が嬉しくて泣きそうになっていました。専務は私が今日の段階で5割ぐらいの確率で今すぐやめたいんですと言ってくると思っていたんだけどまだ考える段階じゃなかったみたいだしそもそもまだ1ヶ月あるんだからその間にゆっくり考えて。と言ってくれました。

少なくとも私の言いたいことは言えたかなと思っています。そして専務が想像以上に理解のある方で本当に良かったなと思っています。専務は忙しくてほとんど外に出っぱなしなんですがそれでも私と上司の様子や先輩の人柄、何よりその他の人たちの話も知っている限り信頼を置かれているのだとわかりましたし私も信頼を置いています。仕事をどうするかはまた考え直さなくてはいけませんが話を聞いてくれた方が確かに居たという事実は本当に嬉しかったです。

 

2時間ほどお話をしたあと家の前まで戻ってきてもらい、またお盆明けにでも話聞かせて、と言い残して専務はその場をあとにしました。今日やるべきことが終わった。と思ったのですがまだ陽が高く、夏らしさを感じる天気に駆られて私は部屋に戻らずバス停の方に歩いていきました。バス停に居ると丁度バスが来たので行き先を確認せず乗ってみました。途中で降りて車で通ったことしかなかったような道を歩いたあと駅についたので電車に乗って次の駅で降りてそこからバスにのりました。人がごっそり降りた次のバス停で降りて少し歩いてみると神社がありました。

神社はお祓いの件があってからあまり近寄っていなかったのですがその神社には人が居なく閑散としている割にはあじさいが綺麗で吸い込まれるように入っていきました。手を清めたあとお賽銭を入れ二礼二拍手一礼をしました。普段からなのかわかりませんが儀式というわけでもないのに本殿が開けていると言うか仕切られておらず奥に置かれている神鏡?までしっかり目視することができました。

手を合わせた後に先程目に入ったあじさいをゆっくり見ることにしました。花のシーズンなどは詳しくありませんが満開だったのですごくきれいでした。しかし頭上で烏の鳴き声が聞こえて怖くなったのでその場を後にしました。

先ほど見かけたバス停まで戻って経由するバス停一覧のようなものを見てみると最寄りまで戻るようで良かったと思っていたら丁度バスが着たので神社に行ったからかなあとちょっと嬉しくなりました。

 

その後は買い物をして帰りましたが家について片付けをしているとお母さんから電話がありました。専務との話し合いが終わった後に私が電話をしたのでその折返しでした。先のことを話してとりあえず急いで決めなくていいからって言ってたよと伝えたら話がわかる優しい人でよかったねぇと嬉しそうでした。

まあとりあえず会社もそうやって対策とってくれるかもなら戻ってもいいかなって気持ちもあるよね、休職伸ばしていいならとりあえずそれでも良いだろうし、まあうちに帰ってくるからその時に話してくれてもいいけどさ。と笑っていました。

あとは手続きの話などを少ししてじゃあまた、と電話を切りました。その後すぐ夕飯と思いましたがあまりお腹が空かずスーパーで買った刺し身を食べて今日は終わりました。一人暮らしに戻った瞬間また適当な食生活になってしまうなと他人事のように思っています。

 

不安で不安で仕方なかった面談も無事に終わりました。今日だけで2回も泣きそうになりました。それも悲しいからじゃなくて専務とお母さん、二人の暖かさに感化されたものなのでどうしたら良いかわかんなくて困りました。きっと上司や先輩は私を邪険に感じていると思いますが私を考えてくれている人はそれを超えたものを与えてくれるんだなと少し前向きになりました。

後は手続きをいくつかこなさなくてはいけないですがそれは多分大丈夫なのでとりあえずは次の面談までにある程度の道筋を医師との相談のもと決めなくては行けないなあというところです。やはり大丈夫と思っていてもちょっと条件が悪くなったりぐらつけばすぐ弱ってしまうぐらいまだまだ貧弱な状態だということも再認識しました。そのことも医師に伝えてすり合わせを進めていきたいなと思います。

今日もすごく長くなりましたね。おやすみなさい。